Core Ultra 5 225Fは、2025年1月に発売されたインテルのデスクトップ向けCPUです。
Arrow Lakeアーキテクチャーを採用したモデルで、Core Ultra 200Sシリーズのオーバークロック非対応のモデルです。
オーバークロック非対応ということで、TDP65Wに抑えられており、さらに価格も安価ということから、BTOによく採用されています。
今回の記事では他のCPUと比較して、Core Ultra 5 225Fの基本ベンチマーク、ゲームでのフレームレート、クリエイティブ作業での実力を徹底検証します。
Core Ultra 5 225Fの仕様

| Core Ultra 5 225F | Core Ultra 5 245K | Core i5-14400F | |
| アーキテクチャー | Arrow Lake | Arrow Lake | Raptor Lake-S Refresh |
| プラットフォーム | LGA 1851 | LGA 1851 | LGA 1700 |
| コア数 | 10(P6+E4) | 14(P6+E8) | 10(P6+E4) |
| スレッド数 | 10 | 14 | 16 |
| ベースクロック | Pコア=3.3GHz Eコア=2.7GHz | Pコア=3.9GHz Eコア=3.3GHz | 2.1GHz |
| ブーストクロック | Pコア=4.9GHz Eコア=4.4GHz | Pコア=5.5GHz Eコア=4.6GHz | 5.4GHz |
| L3キャッシュ | 20MB | 30MB | 33MB |
| PBP | 65W | 125W | 65W |
| MTP | 121W | 159W | 148W |
| 対応メモリ | DDR5-6400 | DDR5-6400 | DDR5-5600 DDR4-3200 |
| 参考価格 ※2026年3月 | 23,190円 | 33,358円 | 29,180円 |
Core Ultra 5 225Fは、Core Ultra 200Sシリーズのオーバークロック非対応のCPUです。
前世代のRaptor Lake-S RefreshのCore i5-14400Fの事実上の後継モデルといえます。
Core Ultra 200Sシリーズはハイパースレッディングに非対応となったが大きな特徴です。
Core i5-14400Fは10コア16スレッドなのに対して、Core Ultra 5 225Fは10コア10スレッドなので、スレッド数はCore Ultra 5 225Fより前世代のCore i5-14400Fのほうが多いということになります。
また、Core i5-14400FはDDR4メモリにも対応なのに対して、Core Ultra 5 225FはDDR5メモりにのみ対応している点も大きく異なります。
Core Ultra 5 245KはK付きということでオーバークロックに対応しており、さらにEコアの数が多く、Core Ultra 5 225Fより一段階上のスペックを有しています。
CPU-Zで取得したCore Ultra 5 225Fの情報を見る

検証環境
検証機のスペック

| AM5環境 | AM4環境 | LGA1851環境 | LGA1700 | |
|---|---|---|---|---|
| マザーボード | GIGABYTE B850 AORUS ELITE WIFI7 ICE | Asrock B550M Pro4 | BIOSTAR Z890AX-E PRO | GIGABYTE B760 AORUS ELITE |
| CPUクーラー | CPS RZ400V2 レビュー記事 | |||
| メモリ | 32GB(16GB×2) DDR5-4800 | 32GB(16GB×2) DDR4-3200 | 32GB(16GB×2) DDR5-4800 | 32GB(16GB×2) DDR5-4800 |
| システム用SSD | WD Black SN770 1TB | CT1000P2SSD8 1TB | KIOXIA EXCERIA 1TB | WD Blue SN580 1TB |
| アプリケーション用SSD | Kingston NV2 PCIe 4.0 NVMe 2TB | |||
| 電源 | MSI MAG A850GL PCIE5 | |||
| PCケース | 長尾製作所 SMZ-2WBT-ATX | |||
| OS | Windows 11 HOME | |||
検証環境は、一般的なBTOパソコンと同じような構成です。特に高価なパーツは使用していません。またCPUの設定はオーバークロックなどは一切せず、デフォルトの状態です。

ビデオカードは、RADEONのRX 9070 XTを使用。Core Ultra 5 225FがどれだけRX 9070 XTのゲーム性能を引き出せるのか検証します。
Core Ultra 5 225F×RX 9070 XTのシステム構成


比較対象のCPU

Core Ultra 5 225Fの比較対象として下記のCPUを用意しました。Core Ultra 5 225Fと同じエントリー~ミドル帯のCPUです。
- Core Ultra 5 225F
- Core i5-14400F
- Ryzen 7 5700X
- Ryzen 5 7500F
- Ryzen 7 7700
Core Ultra 5 225Fの基本ベンチマーク
CINEBENCH 2024
レンダリングベンチマークの最新バージョンのCINEBENCH 2024で、CPUの性能を計測します。
まず、マルチスコアです。
Core Ultra 5 225Fは10コア10スレッドと、10コア16スレッドのCore i5-14400Fよりスレッド数は劣りますが、マルチスコアでは、Core i5-14400Fを約10%上回っています。
続いて、シングルスコアです。ゲームにおいてはシングル性能が重要なので、ゲーム目的であればこちらのスコアも要注目です。
Core Ultra 5 225FのシングルスコアはCore i5-14400Fを約17%上回っており、前世代に比べて大幅にシングル性能が強化されています。
また、Ryzen 7 7700に対しても、約9%上回っています。
Core Ultra 5 225Fのゲームベンチマーク
Assassin’s Creed Shadows

・解像度:フルHD
・画質:最高
・レイトレーシング:隠れ家のみ
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・フレーム生成:オフ
フルHDの平均フレームレート(fps)
GPU依存度が極端に高いゲームなのでCPUによる差は生まれにくいです。Core Ultra 5 225Fの平均フレームレートは他のCPUと大差ありません。
Assassin’s Creed Mirage

・解像度:フルHD
・画質:最高
・アップスケーリング:FSRクオリティ
・フレーム生成:オフ
※ベンチマークモードで計測
フルHDの平均フレームレート(fps)
Assassin’s Creed Shadowsの前作、Assassin’s Creed Mirageです。こちらはGPU依存度がそこまで高くないので、CPUによって差が結構あります。
Core Ultra 5 225Fの平均フレームレートは、Core i5-14400F、Ryzen 5 7500F、Ryzen 7 5700Xを上回っています。
特にRyzen 7 5700Xに対して、約8%上回っています。
Monster Hunter Wilds

・解像度:フルHD
・画質:ウルトラ
・レイトレーシング:高
・アップスケーリング:FSRクオリティ
・フレーム生成:オフ
※ベンチマークソフトで計測
フルHDの平均フレームレート(fps)
Core Ultra 5 225Fの平均フレームレートは、Core i5-14400Fとほとんど同じでしたが、Ryzen 7 7700、Ryzen 5 7500F、Ryzen 7 5700Xを上回り、良好なパフォーマンスです。
Cyberpunk 2077

・解像度:フルHD
・画質:ウルトラ
・アップスケーリング:FSRクオリティ
・フレーム生成:オフ
※ベンチマークモードで計測
フルHDの平均フレームレート(fps)
Core Ultra 5 225Fの平均フレームレートは、Core i5-14400Fとほとんど同じでした。わずかの差ですが、Ryzen 7 7700、Ryzen 5 7500F、Ryzen 7 5700Xを上回り、良好なパフォーマンスです。
Marvel Rivals

・解像度:フルHD
・画質:最高※GIクオリティをSSGIに設定
・アップスケーリング:FSRクオリティ
・フレーム生成:オフ
※ベンチマークモードで計測
フルHDの平均フレームレート(fps)
最高設定だとGIクオリティが「Lumen GI – 最高品質」になり、GPU依存度が高くなりすぎるため、GIクオリティは「SSGI」に設定しています。
Core Ultra 5 225Fの平均フレームレートはCore i5-14400F、Ryzen 5 7500Fを約4%上回っています。
特にRyzen 7 5700Xに対しては、約12%上回っています。
Battlefield 6

・画質:最高
・アップスケーリング:FSRクオリティ
・フレーム生成:オフ
※キャンペーンモードで計測
フルHDの平均フレームレート(fps)
Core Ultra 5 225Fの平均フレームレートは、Ryzen 7 7700を下回りますが、Core i5-14400F、Ryzen 5 7500F、Ryzen 7 5700Xを上回っています。
特にRyzen 7 5700Xに対しては約9%上回っています。
F1 25

・解像度:フルHD
・画質:超高
・アップスケーリング:FSRクオリティ
・フレーム生成:オフ
※ベンチマークモードで計測
フルHDの平均フレームレート(fps)
超最大設定にすると、パストレーシングが有効になるため、GPU依存度が高くなりすぎます。そのため、設定を一つ下げて、超高設定にしています。
このゲームはRyzen CPUのほうがパフォーマンスが発揮されるようで、Core Ultra 5 225Fのパフォーマンスはイマイチでした。
平均フレームレートで、Core i5-14400F、Ryzen 7 5700Xを上回っていますが、Ryzen 7 7700、Ryzen 5 7500Fを下回っています。
Fortnite

・解像度:フルHD
・画質:最高※Naniteオフ
※ベンチマークモードで計測
フルHDの平均フレームレート(fps)
最高設定にすると、Naniteが有効になりますが、あまりにGPU依存度が高くなりすぎてしまうため、オフにしています。
Core Ultra 5 225Fのパフォーマンスはあまり良くないです。平均フレームレートはCore i5-14400Fを上回っていますが、Ryzen 7 5700Xを下回っています。
Skull and Bones

・解像度:フルHD
・画質:ウルトラ
・アップスケーリング:FSRクオリティ
※ベンチマークモードで計測
フルHDの平均フレームレート(fps)
Core Ultra 5 225Fの平均フレームレートは、今回検証したCPUの中では最も高く、Ryzen 7 7700も上回っています。
Core i5-14400Fに対しては、約12%上回っています。
Core i5-14400Fの平均fpsはCore i5-12400を若干上回っていますが、Ryzen 5 5700Xを大きく下回っています。
Call of Duty: Modern Warfare 3

・画質:極限
・アップスケーリング:FSRクオリティ
・フレーム生成:オフ
※ベンチマークモードで計測
フルHDの平均フレームレート(fps)
このゲームに関しては、インテルCPUへの最適化不足なのもあって、インテルCPUの平均フレームレートは全く伸びていません。
特にCore ultra 200シリーズへの最適化不足は深刻で、Core Ultra 5 225Fの平均フレームレートは壊滅的です。
Core i5-14400Fに対しては約21%、Ryzen 7 7700に対しては約50%下回り、圧倒的な差をつけられています。
全10ゲームの平均fps
フルHDの平均フレームレート(fps)
全10ゲームの平均fpsです。
Core Ultra 5 225Fの平均フレームレートは若干、Core i5-14400Fを上回りますが、それ以外のCPUに対しては下回る結果となりました。
Call of Duty: Modern Warfare 3の最適化不足が原因で、平均フレームレートが大きく落ち込んだのが理由です。
もし、今回Call of Duty: Modern Warfare 3を検証タイトルから除いた場合、Core i5-14400Fはもちろん、Ryzen 7 5700X、Ryzen 5 7500Fを上回っていたと思います。
Call of Duty: Modern Warfare 3のような例外があるにせよ、おおむねゲーム性能はミドルクラスのCPUとしてはかなり良好な部類に入ります。
Core Ultra 5 225Fのクリエイティブ系ベンチマーク
PC Mark 10
PCMark 10は、Windows PCの総合的な性能を評価するための業界標準のベンチマークソフトです。下記の3つの要素でベンチマークを行い、スコアを算出します。
- Essentials (基本性能):Webブラウジング、ビデオ会議、アプリの起動時間など、毎日の基本的なニーズを満たすための性能を測定します
- Productivity (生産性):スプレッドシート(表計算)やライティング(文章作成)など、一般的なオフィス作業における性能を測定します。
- Digital Content Creation (デジタルコンテンツ制作):写真編集、動画編集、レンダリングなど、負荷の高いクリエイティブな作業における性能を測定します。
なお今回は、設定をカスタマイズできる、PCMark 10 Extendedを実行します。GPUがスコアへ影響するのを防ぐために、「Use OpenCL」と「Use hardware-accelerated video processing」を無効化するためです。
Core Ultra 5 225Fのスコアは、Ryzen 7 5700Xを若干上回っていますが、全体的に落ち込んでいます。ただ、各CPUで差はほとんどないといえます。
Core Ultra 5 225Fのスコアは突出して高く、他のCPUを大きく引き離しています。
Core Ultra 5 225FのスコアはRyzen 7 7700を若干下回りますが、スコアは十分高いです。
Blender benchmark
Blender Benchmarkは、オープンソースの3Dソフトウェア「Blender」におけるPCのレンダリング性能を計測するための公式ベンチマークツールです。今回はGPUではなく、CPUでレンダリングして性能を計測します。
Core Ultra 5 225FのスコアはRyzen 7 7700には及びませんが、それ以外のCPUに対して大きく上回っています。
Aviutlでのエンコード
無料の動画編集ソフトのAviutlで、x264コーデックでエンコードにかかった時間を計測します。素材は10分間のmov形式の4K動画です。
Core Ultra 5 225Fのエンコードにかかった時間は15分47秒でした。Core i5-14400Fより約1分ほど速く処理を終えています。
ただし、Ryzen 7 7700と比較した場合、約1分ほど処理時間は遅いです。
Core Ultra 5 225Fの消費電力
CINEBENCH 2024を10分間連続で実行し、CPUの単体の消費電力を「HWiNFO」で計測しました。
Core Ultra 5 225Fの平均消費電力は66W、最大消費電力は85Wでした。
最大消費電力は若干高めですが、平均消費電力は十分低く、Core i5-14400Fとほぼ同等です。
Core Ultra 5 225Fの発熱

CINEBENCH 2026を10分間連続で実行してCore Ultra 5 225Fの発熱をチェックします。なお、CPUクーラーはCPS RZ400V2を使用します。


テスト実行直後、CPU温度は急激に上昇し、65℃前後まで上がりますが、その後は50℃台後半を維持しています。テスト中のCPUの平均温度は56℃、最大温度は64℃でした。
負荷をかけても発熱はほとんどしないので、付属のリテールクーラーでも十分冷却できます。
Core Ultra 5 225Fのレビューまとめ

- ゲーミング性能はCore i5-14400を上回る
- 10コアあるのでエントリー~ミドル帯としてはコア数が多い
- 消費電力は低い
- コストパフォーマンスが高い
- クリエイティブ性能が高い
- シングル性能、マルチ性能が高い
- 発熱がおとなしい
- COD MW3のような最適化不足なゲームだとゲームパフォーマンスは落ちる
Core Ultra 5 225Fは、エントリー~ミドル帯のCPUとしては10コアと破格のコア数を有しており、マルチコア性能は優秀です。ハイパースレッディングはないものの、Core i5-14400Fのマルチ性能を上回ります。
さらにシングル性能も優秀で、Core i5-14400Fから飛躍的に向上しています。
ゲーム性能もCore i5-14400Fを上回り、ゲームによってはRyzen 7 5700X、Ryzen 5 7500Fを上回ります。
CODMW3のように一部最適化されていないゲームだとパフォーマンスは伸びづらいですが、そういったゲームは極一部なのであまりデメリットにはなりません。
発熱も低く、リテールクーラーで十分冷却できるのも魅力的で、CPUクーラーにお金をかける必要がないのも大きな魅力です。
価格も2万円台前半(※2026年4月現在)と破格の安さで性能を考えるとコスパは良好です。

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